「マレットファンの周りの輝く人」第10回は、ご夫婦でマレットファンを応援しているグンさん(左)と山田さん(右)。仲良しのお2人にマレットファンとの出会いなどについてお聞きしました。

 

 

 

 グンさんはチュラロンコン大学で日本語を学んだ才媛。プロの通訳さんですが、「マレットファンの周りの輝く人たち」を訪ねてインタビューに行く時はいつもボランティアで通訳をしてくれます。日本語に訳してわかりやすく伝えてくれるのはもちろんですが、グンさんの魅力は自然と相手を和ませること。いつの間にかいい雰囲気になってインタビューが楽しく進んでいくのです。

 

ダルンバンナライ子ども図書館で人形と遊ぶグンさん

 

 

留学先の滋賀県で山田さんと再会

 そんなグンさんは学生時代に東京に留学し、その後再び日本へ行くことになりました。国際交流企画員として滋賀県甲良町でタイの文化を紹介する仕事についたのです。タイを離れてタイのことを伝えるうちに、これまで当たり前すぎて見えなかった母国の良さ、そしてタイの文化や言葉の魅力に気づかされました。

 日本での暮らしは大変なときもありました。人との距離感や接し方が日本とタイとでは違い、最初のうちは戸惑うことも多かったそうです。でも悩んだときに心を打ち開けられる友人がいました。以前、プラチンブリー県でJICAのプロジェクトに関わった際、日本から派遣されていた、まちづくり専門家の山田さんです。山田さんは同じ甲良町の町役場の方で、歴史ある町の水路を住民たちと守る活動をしていました。タイが大好きな山田さんと日本が大好きなグンさんは気も合って、その後ご夫婦となりました。

 

 

滋賀にやってきたマレットファンとバンコクで再会

 2016年、マレットファンが講演で訪れた滋賀県の図書館で、グンさんと山田さんはマレットファンに出会いました。3人の話を聞いた山田さんは「情熱があって一生懸命ですごい。何か手伝いたいな」と思い、グンさんは「優しくておもしろくて素敵な人たち。私に何かできることあるかな」と感じたそうです。

 その後2人はバンコクに移り、山田さんはマレットファンの事務所を訪ねて再会を果たしました。山田さんはフェイスブックでマレットファンの記事をどんどんシェアして広め、グンさんは村中季枝さんが書いたマレットファンの本をタイ語に翻訳したいと思っています。自分にできることや得意なことで応援するという温かい輪は、こんな風にも広がっています。

 

 

 

お二人の夢のたね(マレットファン)は?

タイの田舎で自給自足をしながら心豊かな暮らしができる場をつくりたいです。いろんな人が来て滞在して元気になれるような場所。タイと日本をつなげる活動もしていきたいです。