「バンコク通りで見つけた」というかわいいミニブックができあがりました。
タイを訪れた3人の人気児童作家。濱野京子さん、まはら三桃さん、陣崎草子さんと、タイ人グラフィックデザイナーのメイさんがタッグを組んだ、日本とタイの記念すべきコラボブックです。わん吉もコーディネーションで参加させていただきました。
日本の人気作家さんたちがタイに来ると聞いたメイさんとわん吉。ならば、メイさんがタイならではのアイテムをイラストにして、その絵に作家さんたちの言葉を添えてもらってはどうか、と考えました。
メイさんが描いたのは、バナナ、バイクタクシー、そしてマンゴースティッキーライス。
さてさて、物語のプロフェッショナルたちの手によって、このイラストたちにどんな世界が広がるのでしょう。それはもうワクワクで、待ち遠しいことでした。
5月のある日、メイさんのお店に作家さんたちがやってきました。約2時間という限られた時間の中で、コラボレーションが進んでいきます。
タイの赤ちゃんは離乳食にバナナを食べるとか、バンコクの渋滞の合間をバイクタクシーはジグザグにすごい速さで走り抜けて怖いけど便利なのだとか、マンゴースティッキーライスはタイの人みんなが大好きなデザートだとか。メイさんは日本の作家さんたちに自分の体験も交えながら、それぞれの絵にまつわるお話をします。一方の作家さんたちはメイさんにタイのことや絵のことをいろいろ質問、そしてしばらくじーっと考えて、メモ帳になにやらさらさらと書いていくのでした。
作家さんが物語を生み出すその瞬間。
それを、メイさんと、企画の発起人であるマイティブックの松井さんとわん吉は、静かにそしてわくわくと見守ります。
そして完成。ほんの短い文章の中に、作家さんそれぞれが編み出した物語の世界がふわりと広がって、絵と文がひとつになりました。
タイトルにある「バンコク通り」は架空の通りの名前です。
バンコクのどこの通りでも見かける日常のワンシーンに、日本の作家さんがふんわり優しく、甘く、ピリリとスパイスを加えて、ちいさな物語に仕上げました。
その後、日本語の文を通訳のニンさんがタイ語に訳し、メイさんがデザインしてミニブックに仕上げ、絵本出版社の松井さんが取りまとめて印刷しました(ただいま増刷中♪)。
A4の大きさの一枚の紙ですが、中央の線を切って、説明に沿って折り曲げていくと、かわいい本ができあがります。
かかわったみんながやさしい気持ちで作った、日本とタイのミニブック。
1部300円の売り上げは、タイの子どもたちを応援する2つのNGO、「マレットファン」または「アークどこでも本読みたい」に寄付する予定です。
ミニブックのご購入について、日本ではこちらへ。
バンコクではメイさんのお店 pianissimo pressで販売しています。
タイと日本の小さなコラボブック、ぜひ手に取ってお楽しみいただけたらと思います。