ずっと行きたいと思っていた「マレットファン」へ行ってきました。

懐かしいバンコクの街並みが残るドゥシット地区にある事務所へ行くと、ワークショップをやっていたので見学させていただきました。大人たちが床に座って折り紙で手裏剣作り。ワイワイきゃっきゃっとても楽しそうで、会場は大盛り上がりです。みなさん北部の街チェンライからやってきた図書館関係者なのだそうです。

 

 

教わった手裏剣が無事完成してニコニコ!

 

 

 

参加者のみなさんは「楽しかった♡」「今度はチャンライでな!」と大満足。笑顔でマレットファンを後にしていきました。

 
 

マレットファンはどんな活動をしてるのかな?

マレットファンは教育支援をするタイのNGO。松尾さんとムアイさんとギップさんの3人で活動しています。

 

 

ニコニコ&パワフルな3人組が「こども」に関わる「おとな」の支援をしていると聞いて、「どんなことなのかな?」と思っていました。

すると松尾さんが話してくれました。

「2004年にタイ沿岸を襲った津波の現場で、3人がチームを組んで支援活動をしていたときのことです。街も建物も壊れ、異臭が漂い、住民は避難所に集まって雑魚寝といった厳しい環境でした。そんななかでも明るい子どもたちがいました。”なんで笑っていられるんだろう”と思っていて気づいたのは、元気な子どもたちの周りには必ず元気な大人たちがいる、ということだったんです」

たとえおもちゃがなくても、近くの大人がおもちゃみたいな簡単なものを作ってくれるだけで子どもはワクワクする。大人があははと笑ってくれたら子どもも楽しくなる。一緒に楽しいことができる大人って子どもは大好きなんだ。

松尾さんとムアイさんとギップさんは同じ教育支援NGOのスタッフとして、村やスラムに図書館を作り、子どもの未来への道を開く活動を長年続けてきました。被災地で「大人が元気なら子どもも元気だ」と気づいた3人が、周りを見まわしてみると、子どもを元気にする力のある大人があちこちにいました。家庭文庫を作って子どもを楽しませている人、廃材でおもちゃや必要なものを作る人、自治体に働きかけて絵本のひろばを作ろうとしている人。保育園や学校などの現場で子どもに体当たりで向き合っている人。

保育や幼児教育の重要性がまだきちんと認知されていないタイで、孤軍奮闘しながら子どものために活動を続けている大人たち。その人たちをつなげ、活動を語り合い、「がんばってるのは自分だけじゃないよ」「あなたもがんばってるね」と励まし合い、いずれ協力につながるような交流の場を作る。子どもを支える大人が前向きにがんばれるためサポートこそ、マレットファンのやるべきことではと思うようになりました。

 
 

大人は「教える」のではなくて「寄り添い、見守る」

松尾さんたちが考える大人と子どもの関係は、「子どもを楽しませるなら、大人も楽しくならなくちゃ」。そして大人は「教える」のではなくて「寄り添い、見守る」のが大切だと考えています。

たとえば絵本なら、読んで聞かせるのではなくて、子どもが自然に手に取った本を一緒に楽しみながら読むような姿勢。クラブ活動なら、厳しく指導するのではなくもっと楽しくのびのびとプレーできるようにする取り組み。そうして大人に寄り添われ見守られた子どもには自信が育まれ、自分の力で道を切り開くことができるようになるからです。

マレットファンが2013年に活動を始めてもうすぐ5年。タイの各地で始めた「子どもに寄り添う大人を応援する」取り組みは、点で散らばっていた現場の大人たちを線で結び、その熱い交流の輪がどんどん広がっています。ワークショップに参加していたチェンライのみなさんもマレットファンに後押しされてどんどん活動の輪を広げているそうです。

そして交流の輪がいずれは海を越えて、タイと日本の間にも広がっていきますように。それは日本人である松尾さんの願いでもあります。

「マレットファン」とはタイ語で「夢のたね」。子どもも大人も夢を実現できる社会になるように、たねをまいていきたい。3人のニコニコ顔を見ていると、世界のあちこちでたねから芽がでて、子どもも大人もニコニコしている光景が目に浮かぶようでした。

 
 

『えほんのひろば』の立役者、面展台

 

 

事務所に設置されているダンボール製の面展台。簡単に組み立てられる面展台を使えば、スペースさえあればどこでも即席の『えほんのひろば』ができます。楽しい表紙を見て子どもたちが自然に絵本を取りたくなる環境づくり。マレットファンはタイの各地で『えほんのひろば』を展開し、高い評価を得ています。

 

事務所に飾られているのはカラフルでかわいい布おもちゃ。なんと松尾さんのお母さまが作ってくれたのだそう。どれだけの愛情が込められているのでしょう♡♡

 

 

マレットファンの事務所では、親子が参加しておもちゃや絵本で自由に遊べるワークショップも開催しています。絵を眺めているだけでも楽しいよい絵本もたくさんあるよ⭐️

 

 
 

マレットファンのもっと詳しい活動内容はホームページで。

FBページでも最新情報チェッしてみてくださいね♪

マレットファンを立ち上げた3人の奮闘記『マレットファン―夢のたねまき』(村中李衣著 新日本出版社刊)もおすすめです。漢字にルビもふってあり、子どもにも読みやすいです。
 


 

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